それは、“時間ですよ”のような“寺内貫太郎一家”のようなドタバタコメディタッチではじまったわけです。
俺が仕事帰りにコンビニにいたところ、シルゾーが息をきらしながら入ってきた。
『大変っ!大変っ!』
何だ?何だ?
夕べの食卓に赤飯が出たか?
それとも、忘年会のあとの火遊びがバレたか?
どうやら、俺の恋の話(略して“こいばな”)を聞かれて対応に困ったので、すっ飛んできたそうだ。
君は中2か?
普通に言やぁええが。
俺に隠し子がいるとか、臓器を売った過去があるとかみたいな慌てよう。
もしも俺が人気女優で、シルゾーがマネージャーだったら、とりかえしのつかない大スキャンダルに発展すると思った。