華のうちに

というわけで、俺は昇級した。
だけど、『それで一件落着』という気にはならんのだわ。
俺はそれでも同期の中じゃ早いうちに試験を受けさせてもらった方だが、まだまだ受けさせてもらえてない人がたくさんいる。
何故なら、俺たちよりも歳上が通るの待ちで、しかも受験人数枠があるから。

なんて話をしてたら、『それは受けさせようと思わせるほど際立ってないからだ』と年功序列ではないことを主張しはじめた河の魚。

こう言っちゃ何だが、俺は『おまえみたいのを引き上げなきゃいかんな』とか、『次に上に立つのはおまえだな』とか、『頭がいい』とか、散々言われてきた。
そんなことを言われ始めてから最初に受けさせてもらえるまで5年かかった。
この間、どれだけの数の低能が歳の順で試験を受けたよ?

バカ同士で集まってないで、俺たちにリングを用意しろと言ってきたのをスカしてきたのはおまえらだ。
人の案をパクって自分の手柄にしてきたのもおまえらだ。

こんな会社で、みんなが『やってられない』と思うのもあたりまえだ。