いつもと同じ夏

盆も終わりがけになって、やっと、お寺やら野郎の家やらに線香をあげに行く。
そのあと、親父の墓へ。

ちょうど別の奴がウチの墓参りをしてくれて帰るところだった。

俺の仲間内は毎年こうしてる。
特別なことだとは思わない。
気にかけてもらえば、気にかけようとするし、あるいは、親がそうしていれば必然と子供もその文化を受け継ぐ。
当然、そういう枠にはいない連中もいるが、それはやっぱり“それなり”でしかない。
あたりまえだ。

最近はネットで墓参りだの、墓参りの代行だのがあるらしい。
いろいろ事情はあるだろうが、それって、何か違わないか?

“結婚式は呼んで来てもらうが、葬式は義理で来てもらう”とは、よく言ったもんだ。

時代とか土地柄とかじゃないんだよ。