仕事中にアイータからメール。
俺の枕付近に『フライのカリカリが数粒こぼれてる…』と。
母ちゃん、それは完全に濡れ衣だ。
自他共に認める無類の衣好きではあるが、妻が寝静まってから、わざわざ寝室の枕元で揚げ物は食わない。
っていうか、そんな現場に残った塗料から轢き逃げ車両を特定する執念の鑑識みたいな捜査はヤメたまえ。
化粧品を俺の車に置き忘れて、『どうしてこんなところに化粧品があるの?』とかいう尋問も禁止だ。
僕ちゃんは『あ、いや、それは会社のコを送っていった時に…』なんて、有り得ない言い訳しか浮かばない。
とにかく、私は潔白だ。
仕事帰りにこっそりファミチキを食ったとしても、枕元では食わない。