朝から母親の悲鳴で起こされる。
直感的に『ヘビに違いない』と思ったら、案の定ヘビ。
『どうにかしろ』と言われましても、俺だってヘビなんぞ、その容姿や生態の意味がわからないほど大嫌いであり。
そして、こういう時の『男だろ?』もさっぱりわからない。
とにかく、首を捕まえる。
アイツら、その体制からも噛む気満々なのな。
あと、巻き付かれるからブンブン振り回してさ。
ヘビを触ったのなんて、昔、デパートにヘビ使いが来て、ニシキヘビを触っていいよのコーナーで勇気なしだと思われたくないから触った以来のことだよ。
とはいえ、意外と冷静で、チェーンを振り回して入場するブルーザー・ブロディのつもりになって、脳内では“移民の歌”が流れてましたよ。
そんなことを会社で話したら、やっぱり話題泥棒に持っていかれて、オレオレ詐欺になるのな。