先日、『おとうさんなんて会社休んでても臭いじゃん』と小梅に言われたわけだけど。
あらかわ遊園に向かう道中、車の中が臭ったらしいんだ。
俺はよくわからないけど、アイータがずっと言ってる。
外気を吸い込んだのかと思えば、ずっと付いてくるようで、アイータは誰かの足を疑ったが、いつもは臭い小梅もそんなことはなく。
しばらく、『何か臭う、何か臭う』と言ったあと、『疑うわけじゃないんだけど…』と言いながら、アルコールティッシュを一枚取り、俺に渡す。
充分に疑われているのに、まだ『疑うわけじゃないんだけど…』と言い、続けて、『耳の裏を拭いてみて』と。
耳の裏?
華麗なヤツか!?
華麗なヤツを疑ってるのか!?
結局、華麗なヤツではないという結論になったっぽいが、疑われたという心の傷は消えない。