ふたたび、部長に呼ばれた。
怒られてサイレンススズカ並みの逃亡劇を演じた奴は、このままフェイドアウトという形になるらしい。
『誰が悪いとかいう話にはなってるんですか?』と聞いてみた。
怒った奴が悪いということになると、出来る側のヤル気が失せるからね。
部長は『そんな風にはなっていない』と前置きしつつも、『誰が悪いかと言えば、採用した俺だろうなぁ』と言ってた。
よくわかってらっしゃる。
馬鹿を相手に足踏みしていてもしょうがないので別の人材を探すらしいが、人を見る目のない部長に『人間って、顔ですよ』と釘を刺しておいた。
すると、俺に『次の面接は出ろ』と。
は???
これだけ前例を作られちゃうと物凄く厄介で、俺も見る目がないみたいな感じになってくじゃん。
二次災害だよ、こりゃ。
関係ないけど、結構な怒られ侍のシルゾー、『俺は欝らない自信がある』って。
何か、格好いい。