スーパーで見知らぬババァとキンチョールを噴射し合いながら戦う夢を見た。
『それは病気をしてる時の夢だわ』とアイータ。
そうなんですか?
『私も風邪ひいてる時は乾電池を延々と並べ続ける夢を見るもん』
母ちゃん、俺の夢との類似点が見つからないとです。
“ワケのわからない夢”ということかしらね。
今朝、熱を測ったら36.3℃。
これじゃ休めねぇじゃんかよ。
熱の出し損だ。
そんなこんなで、会社に行く。
家に帰ると、アイータは『大事な会議はどうだったの?』って。
俺は風邪をひいた時のよくある夫婦像の寸劇を繰り広げただけのつもりなのに、彼女は本気だったようだ。
いいかい?
俺はいつだって本気じゃないぜ。
いちいち本気で生きてたら、身が持たないぜ。