双方が譲らないまま会議が終わり。
俺は“見えやすいもの”だけを見て、『それが見える自分は凄い』という絶対的な自信は疑った方がいいだろうということ以外はどうでもいい。
しかし、会議が終わったあとも収まらなかったんでしょうな。
俺がメシを食ってたら、一方がえらい形相でやってきたので、場所を会議室に移し、話を聞く。
さっきの会議が終わった直後には更衣室でもう一方と話をしたばっかりなんだけどなぁ。
こっちの言い分はこっちなりに、あっちの言い分はあっちなりに返すことになるわけだから、途中で何だか気持ち悪くなっちゃってね。
『あっちとこっちで言ってることが違うじゃねぇか』と紙一重のようで。
しかし、別に親身になってやる筋合いもない俺が何故に双方から持ちかけられるのだ?
信頼されちゃってる?
前の副長もそうだったし。
まさか、俺の『全員嫌い』という大前提が、結果として中立的な立場になってしまうとは、あーらえー。