自転車で帰りたい

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夕方からの勤務の時は、当然に帰る頃には小梅は寝ているわけです。

こんなに可愛いのに、触れる時間が極端に少ない。

 

なので、朝は無理してでも起きて幼稚園に送って行き、降園と出勤の時間が重なるけど、お迎えにも行く。

 

父ちゃんが仕事の時はアイータが自転車で迎えに行くんだけど、そうでない時は極力触れるようにするという親子の絆。

 

なのに、こんにゃろ。

父ちゃんが幼稚園に現れるなり、『じてんしゃでかえるよー!』って。

自転車を何かのアトラクションくらいに。

 

夏は暑かろう、冬は寒かろうと、時間を気にしながらもこうして会いに行ってるというのに。

そもそも、こんなに幼稚園に現れるおとうさんがほかにいますか?

 

『じてんしゃでかえるよー!』

 

ブレない。

 

“良くも悪くもブレない”というわけではなく、小梅の場合はたいがい、悪くブレない。