小梅ちゃん、ずっと熱望していた“おあずかり保育”の日。
“おあずかり”の子たちは、ヨソのおかあさんが降園時に迎えに来るのを寂しい気持ちで見てるというのに、小梅は入園以来、親が迎えに来て喜んだことがない上に、“おあずかり”の子を羨ましくさえ思っているので、指折り数えた待望の日。
父ちゃんが17時ちょっと前に迎えに行くと、『どうしてはやいんだよー!』と怒ってる。
小梅は教えてもいないのに時計を読めるようになっちゃったので、ややこしい。
先生も『時計が読めるなんてすごいですね』と言ってたが、『読めるせいで厄介です』と言っておいた。
さて、そのあとは父ちゃんと風呂屋に行き、メシを食いに行くというお決まりのお楽しみコース。
帰りの車では眠さでちょっとグズったものの、母恋しさはやっぱり出ない。
幼稚園帰りにそのまま出かけてしまったので、家に着くと一切の照明が点いていないことにご立腹。
『といれまでついてない!』と怒っていたが、トイレだけは点いてる。
『点いてるよ』『ついてない!』の押し問答を繰り返し、確認することに。
『ほら、点いてるじゃん』
『あはは~』
何だ、これ?
アンタのおかあさん、いつも電気を消し忘れる人でよかったね。