先日、ウォーキング中にリズムに会ったんだ。
ここから20kmも離れたところに住んでるくせに、サイクリングだと。
聞けば、隣市の観光地まで行って、これまた観光客向けの地魚を食べて帰ってきたとかで、お疲れさまというか、面倒くさい。
彼はもともと、ここらの人間じゃないので、よく知らないんだよな。
わざわざ観光客向けの店でぼったくられる前に、地元の者に聞けやと。
俺らが悪ふざけをしてるのを察して近付いてくるくせに、今ひとつ距離が縮まらないのはそういうところだろうよ。
(立ち位置は近い)
『地元の人はどんなところに行くんですか?』
『カツカレーだ』
『カツカレー…ですか?』
『カツカレーだ』
言いきったのに、一緒に話してた地元の奴は『いや、俺はいいわ…』。
『いいわ』の意味がわからない。
むしろ、そのカツカレー以外に隣市に用事がない。
衰退に歯止めがきかない街だが、カツカレーだけは死守したい。
そして、出勤途中に転んで骨を折る。