『誕生日ケーキはどこのヤツがいい?』
『全然ケーキの話にならないと思ってたけど、やっとなりましたね?』
『何がぁ?』
何で逆ギレされるのかわからないけど、そうなった。
だって、こういうのって予約してその日を待つものじゃ…
誕生日もだいぶ過ぎた頃にやっと触れられた時も『昨夜はエレキバンを貼らされただけだった』と言えば、『何がぁ?』だった。
まぁ、俺が夕方からの勤務だったこともあって、今日、5日遅れの誕生日パーティー。
何日も前から『にちようびはおとうさんのたんじょうびかい!』と張り切っていた小梅が“ハッピーバースディ”を歌い、一緒にロウソクの炎を消す。
最後に一本残ったロウソクは『おとうさんがけして!』と優しい。
やっぱりさ、この丸いケーキは独りじゃ絶対に食わない、しあわせの象徴だと思うの。