深夜に仕事を終えて帰ると、二階の部屋の窓にA4用紙に筆で書かれた文字たちがびっしりと貼られていた。
何これ?
呪い?
よく見たら小梅の字で、川柳が書かれてる。
学校で書道を習い始め、国語で俳句を習っている最中で、どうやらマイブーム。
一階にいたアイータには『二階で俳句展をやってるので、ゆっくりとご覧ください』とだけ伝えて、また階段を駆け上って去ったらしい。
っていうか、書かれてる内容がさ。
『池は行き 川はながれて 水のたび』等々、大人が書いたみたいな感じなんだよ。
こんなの、小学三年生は書かないだろ?
って、親だから思うの?
いや、これは才能です。
才能はおカネに換えましょう。
だとして、どういうルートで日の目を見させればいいの?