そんなのチョチョイと受かるわと思ったら、やたらと難しくて勉強する気が失せた試験だけど、本当にまったく勉強せずに当日を迎えた。
『俺、全然テスト勉強してねぇよ』というパフォーマンス的なアレではなく、ガチでノー勉強。
そんなスタンスなのに、夜明け前に家を出て、会社でバスを用意してくれるというので呑気に構えていたら、人数と座席が合わず、補助席を使って肩をすぼめながらギュウギュウで二時間移動。
密入国じゃんか。
会場に着くまでにどっぷり疲れたけど、まったくやる気のなかった試験だけに、受験票に書かれていた“スリッパを持参してください”に気付かず、裸足で受ける羽目になる。
だけど、答案用紙を提出したら退出出来るシステムだったので、悩まずに答えが書けちゃう俺は時間がたっぷりあるため、スリッパを買ったり、昼休憩もたんまり取れたり。
そんなこんなで帰りも密入国バスに乗り、朝は暖房が強くて気持ち悪くなるから帰りは消してくれと降りる時に言ったのに、理解しないおっさんドライバーに暖房を入れられ、不快なまま到着。
何だ、今日。
人生の中でもっとも意味のない一日のひとつだったと確信。