小梅がよく言われる言葉のひとつに『人のことを言うな』というのがある。
小梅には順番や素行など、小さい頃から常に言い続けてきたので、そういうのを守れない子は気になるようだ。
そうなんだよね。
我が子をいくら注意して正しても、そうでない人間との共存というのが必ずあって。
そして、それは親だったり、そのまた親だったりの影響を多大に受けていて、反省どころか勲章ぐらいに思っている者と同じ時間を過ごさなきゃいけない。
小梅にしてみたら、間違っていないのに不正解というのを理不尽に受け入れる意味不明な状態を感じているのかもしれない。
そして、またアイータが不満を漏らす小梅に『人のことは言いません!』と言う。
そして、俺の顔を見る。
『わかった?』と俺に言う。
人のことを言うなと言ったって、こんな頭のおかしいワケのわからない連中と毎日会社で顔を合わせてりゃ、言うだろうよ。
俺から悪口を取ったら、悪ふざけしか残らんわ。
…一緒だな小梅ちゃん。