午後、同級生が誘いに来て、小梅は自転車でさっさと行ってしまった。
小梅単独で自転車で出かけさせたことはないが、家のすぐ裏で遊ぶと言っていたので、まぁ、放っておく。
しばらくは子供たちの甲高い声が聞こえていたが、静かになったと思った頃、一緒に遊んでいた友達のおかあさんから電話があり、遠くの公園へ行ったとのこと。
そのおかあさんの子供は同級生の中でもいちばんしっかりしているくらいの子なので、行った事実だけ認識して放っておいたらしいが、ウチへの電話は直訳すれば『おたくのアホの子、勝手に行ったけど大丈夫?』だ。
というわけで、車でその公園まで探しに行く。
俺としては『もう四年生なんだからいいわ』なんだけど、『でも、アホの子でしょ?』が付いてくるので、しょうがない。
行ってみたらちゃんとその公園にいたよ。
で、ちょうどそろそろ帰ろうというところだったみたい。
公園をあとにしたのを確認して車を走らせると、一緒に遊んでいた集団発見。
そして、小梅がいない。
は?
あちこち探してみたけどいない。
小梅は家に誘いに来た子と一緒のよう。
小梅は道はわかってると思うが、はぐれてるのがよりによってアホ二人じゃないか。
そうこうしてるうちに“サライ”は歌っていないけど、帰ってきた。
唯一、探していない道から帰ってきたらしい。
何か、昔と比べて子供たちも幼い気がするけど、まわりの大人も過干渉な気はするよね。
ヘンな時代。