彼岸に墓参りした時のこと。
気付けば、墓に入ってしまった人の多さ。
あちこちの墓に行った。
それだけ俺も歳をとったということだ。
墓石に刻まれた名前はいつも気にして見てるけど、よくわからないじゃん？
今回は母親も一緒に行ったのでいろいろ聞いたんだ。
父親方の墓に刻まれたいちばん最初の名前はじいさんのじいさんだって。
そこで分家したんだろうな。
四代前まで遡れた。
小梅にしてみりゃ、五代だ。
どんな人で、どんな悩み苦しみを抱えて暮らしていたんだろうな。
今、今、今。
彼らが生きていたその時、その時は『今』。
