2日目の講習はまるごと化学。
俺はさぁ、この世に理科がなかったら、きっと、もっとレベルの高い学校に行っただろうってぐらいの子。
アボガドロ数って何よ?
ア・ボガドロ?
アボガ・ドロ?
ザ☆ビエル?
講師は高校の化学教師。
話を聞いてて思った。
俺は化学が苦手なんじゃなくて、知識先行の化学教師の脳ミソが苦手なんだと。
ある有名な数学者が言ってた。
必要なのは国語力。
国語が出来てないと、知識がどんなに正しくても答えを間違う。
と。
たとえば、カツカレー。
講習を受けにきてる人が聞きたいのは、カツカレーの定義であって、カツそのものの素材や特徴ではない。
ましてや、『エビやイカが入ってるのはシーフードですから、カツカレーとは違います』という補足事項でもない。
だけど、化学教師ってそうだった。
この講師の話はオール無駄と判断した俺。
超高層ビルの上の空、届かない夢を見ちゃう。
そして、寝る。