死ぬまで生きる。

『棺桶の中には何を入れてほしいか』

こういうの、青い頃には漠然と考えたけど。

当時は、剛の“祈り"を流してもらって、棺桶の中には柔道着を…だったなぁ。

今は社会というものを経験して、人の世のからくりやら、シュールさやらが知識としてあるので、昔とは違うな。

結論は『何も持って行きたくない』だ。

般若心経に書かれてる“空"と“無"は、やっぱり真理であると思うし、輪廻から解放されて、さっさと極楽を目指したい。

故に、この世の匂いがするものは持っていたくないのだ。

もちろん、“その時"が来るまでは必死(8割)で生きるけどね。

ただ、こう言い切っちゃうと、残された人は『何の未練もないです』って言われてるような感覚になって悲しくなるわな。

だからというわけじゃないけど、初デートの写真は持って行く。

俺は“1/1"で生きてるのだ。