アメリカ遠征中の武藤敬司は『ベビーフェイス(善玉)顔だから』という理由で、顔にペイントを施し、日本を連想させる忍者スタイルで売り出されたそうだ。
アホなアメリカ人は善玉と悪玉をはっきりさせないとプロレスを見ることが出来ないらしい。
よくは知らないけど、おそらく、アメリカでのムタのファイトスタイルは武藤のそれと一緒だったんじゃないかな。
武藤が日本に帰ってきてから、『アメリカでトップまでいったムタを見たい』という声が高まって、逆輸入する形になった。
だけど、もともと武藤を知ってる日本のファン向けに区別する必要があって、“武藤とは別人格の悪の化身"になったと記憶している。
とはいえ、ペイントしてるうちに別の自分になってく部分も多々あるだろう。
女の化粧もそうだ。
実際、俺もムタのペイントをしてみたことがあるけど、確かに“ムタモード"になった。
ムタは稀少価値を出すために、大会場でのスポット参戦になる。
“天才"武藤敬司でさえも、どこかで生じた歪みを矯正するために、グレートムタを引っ張り出す必要があるのかもしれない。