純白

まだ結婚式が済んでいないから実感が湧かないのでしょうかね。

あぁ、結婚式といえば、洋装だの、和装だの、ずいぶん長いこと衣裳でモメたなぁ。

結局は“ウェディングドレス→打ち掛け"ということになったわけだけど。

はい、決まったものは決まったんだから、それ以上広げない。

だけども、『白無垢が着たかった』と。

こりゃ、一生言われるかもしれん。

内緒で写真スタジオを予約し、妻を連れていき、感謝される作戦を思いついた。

結婚式の打ち合わせを終え、車に乗り、走り出す。

『どこへ行くの?』と聞かれても、内緒なんだから答えられん。

こっちはサプライズを用意してるのに、『Rock Onに行きたい』だの『腹減った』だの、うるさい。

少しは『黙って貴方についていくわ』という姿勢をみせたらどうだ。

というわけで、腹の減った妻を騙しながら写真スタジオへ。

おぉ、キミはアレだね。

和装が似合うね。

何故、俺たちはわざわざ体型のわかりやすい洋装で披露宴をやるコースを選んでしまったんでしょう?