術後、24時間くらいは安心出来ないと言われたが、特に重大な事態にはならずに夜を迎えた。
とはいえ、昨夜から点滴の副作用で何度も吐き、熱も下がらない。
まだまだ安静が必要なので、保育器に入ってる俺たちの子供に会えるのは俺だけ。
小さいながらも元気そう。
たいしたもんだ、アイータ。
『お母さんも早く会いたがってるでしょう?』
『そうですね』
『何か、おっしゃってます?』
『「写真をいっぱい撮ってこい」と』
というわけで、いっぱい撮る。
モニターの数値なんかも撮る。
『そういうのを撮るお父さんは初めてです』と言われても、『いっぱい撮ってこい』だから、ほら。
病室に戻ると、『そんなこと言ってないじゃん』とアイータ。
“言った"とか“言ってない"とか、この際どうでもいいじゃんか。
俺のカメラワークをナメるなって話。