いつもは行ったことのない時間に行ったもんで、『今日は休み?』とガソリンスタンドのオバちゃん。
俺とアイータの恋の行方を探り続けてたワイドショー脳のオバちゃんは、最近は出産関連の話ばかり聞いていた。
なので、『実はさぁ…』と長男誕生に至る過程を語る。
1対1で話してたはずなのに、いつの間にか全員が手を止め、耳を傾けてる。
いいから、車の窓拭きを続けてください。
だからほら、給油を終えて走り出そうとした時になって、カードを返し忘れてることに気付くような仕事になっちゃう。
夜、病院から帰る途中でガソリンが半分しか入っていないことに気付いた。
病院に行く前に満タンにしたのに、おかしい。
『もしや、ガソリンがタンクから漏れてたり?』と思って、慌てて煙草を消す。
念のため、ゴミ箱を漁り、領収書を確認すると、いつもよりも少ない量しか入ってない。
だから、ちゃんと仕事をしてください。