これを書いてるのは2月23日。
出産直後のアイータはまだ入院中。
俺は火葬場で天に昇る煙を見ている。
2月21日の夜、寝たきりになっていたジイさんが死んだ。
妻の出産から2日間病院に寝泊りしていた俺は、3日目、家に帰る時に危篤との知らせを聞いた。
そのまま、別の病院へ急行。
俺の到着を待って医師が死亡確認をした。
ジイさん、死ぬ直前までアイータのことを気にかけてたって。
妊娠中のアイータを見て『男だな』と予想してたジイさんは、無事に男児を出産したことを聞いて、それで安心するかのように死んだって。
焼かれたあとのジイさんの骨はほとんど残っていない。
これで何年も生きてたんだねぇ。
現時点では、アイータにはこのことは伏せている。
未熟児で生まれた俺たちの子供は、このジイさんが見ていてくれるから大丈夫だろう。