コンサルトの話に露骨に不快感を示した俺を気にしてか、翌朝、部長が会うなり話しかけてきた。
かなりアバウトに『昨日の会議の感想は?』と。
逆に『部長は目から鱗が落ちましたか?』と聞いてみたら、やはり『そんなはずはない』と。
そんなはずはないよねぇ。
まず、目標もステップも設定する前から、『こう考えなきゃいけない』と押し付けられてもさぁ。
人を指南する仕事をしてる人は、言い切っちゃいかんよ。
あくまでも選択幅を見つけてやるだけであって、『こうした方がいい』などと言うべきでない。
『地獄へ堕ちるわよ』なんて、ただの脅迫だ。
部長が自分なりに解釈して展開方法を見出だしてたけど、それなら、わざわざ高い銭を払ってコンサルタントに来てもらわずに、部長がコンサルタントをやればいいだけのことだと思う。
いずれにしても、知ったこっちゃない。