車をプチ修理に出したんだけど、ワケあって歩いて取りに行くことになった。
これが結構な距離なので、犬の散歩がてらに修理屋へ向かう。
途中で野良犬のレオ(仮名・牡・白毛)に会う。
名古屋育ちのアイータは野良犬を見たことがないと要所々々で田舎さを指摘するが、こっちは逆に野良犬に会わない日がないぜ。
田舎をナメんな。
レオは家の近くに居座ってる犬で、微妙な距離感は保ってるものの、散歩に行く時はついてきたりする。
修理屋からは車で帰る俺は追い払ったりするも、結局、最後までついてきた。
『俺は悪くない』と自分に言い聞かせながら車に乗り込み、置き去りに。
何が起きたのかわからず、ただ車を見つめて立ちつくしているレオがバックミラー越しに遠くなってく。
俺が姥捨て山を利用したうしろめたさを感じてるのはどうしてだろう。
レオは夜になってフラフラと戻ってきた。
ごめんよ、レオ。
決して俺はもう二度とお前を離したりなんかしないよ。
嘘。