激流を制するは静水

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今、俺の目の前にトキが現れてツンっと触ったとしたら、俺はそれだけで死にます。

 

昨日、階段から落ちてぶつけたところが、有り得ないくらい腫れてるんだよ。

さらに“北斗の拳”でたとえるなら、ジャギの最期みたいに。

 

こんなの、柔道をやっていた頃に食らったことはあるけど、日常生活で、なぁ。

 

ユリア…じゃなくて、アイータが触ろうとする。

 

『触っただけでも痛いって言ってるべ』

『私の手が今、冷たいから冷やした方がいいと思ったんだよ』

 

それはいいんだけど、笑いながら言ったもんだから、笑った時の体の揺れがそのまま手を伝ってきて、『あべし!』。

 

これほどの怪我を負ったからには、アイツとかアイツとかアイツとかアイツとかなら軽く会社を休むはず。

でも、俺は休まない。

格好いい。