『何、これ?』
アイータが玄関に落ちていたヘアピンを手に持って、そう言うわけです。
そんなの、俺に聞かれても知るか。
まず、落ちてる理由がわからないモノはたいがいアイータが何だかわからないうちに落としたモノだろう。
っていうか、そういうトラップはヤメたまえ。
もしも俺にやましさがあったら、そこから足がついてしまう。
『私、このヘアピン持ってないもん』
だから、そういうのはたいがいアイータが何だかわからないうちに落として、そもそも持ってるのを忘れてるモノだろう。
で、ごそごそと自分の持ち物を探し出したアイータ。
スタッフね、一生懸命探しましたよ。
そして、見つかりましたよ、お母さん。
同じヘアピンがあったとですよ。
まぁ、そうでしょうね。
一昨日ぐらいに同じ場所に口紅だか何だかも落ちてたもん。
だから、そういうのはたいがいアイータが何だかわからないうちに落として、そもそも持ってるのを忘れてるモノだろう。
と言ってるだろう。