小梅の『おとーさん、だっこ~』は100%“利用”だ。
高い位置にあって届かないものに興味を示した時に使う。
あるいは抱っこしたあとに視界に入ったものが欲しくなるという変形バージョンも存在する。
いずれにしても“甘え”で抱っこをねだるわけではない。
なので、時に無理矢理抱っこをしてやるが、小梅は『うぇ~ん、おりるよー!』の一点張り。
そして、抱っこを続ける父ちゃんにとうとう『おとーさん、きらい』と言い出した。
『えぇ?お父さん、嫌い?』
『きらい』
『お父さん、好き』
『・・・・・。』
『お父さん、嫌い?』
『きらい』
ちきしょう、ブレない。
『お母さんは好き?』
『すき』
おまえの母ちゃん、寝ながら泣くのに?
昨夜だって、1時02分に。
地震やら何やらで心に暗い影を落としてるとか、理解してあげようとか、そんな気に少しでもなるというのか?
ただ、ひたすらうるさいというわけではないのか?