ようやく便所で用を足すことを覚えはじめた小梅。
幼稚園では“トイレの時間”があり、それは前の子のシャツの裾を掴んで『♪かもつれっしゃ、しゅっしゅっしゅ～』と歌いながら、一列に行進するらしい。
家ではお友だちがいないものだから、小梅は自分のシャツの背中を自分で持って、歌いながら一人行進。
な、チョー可愛いのが容易に想像出来るだろ？
ただ、どういうわけだか、いつも無言で急にパンツを脱ぎ出すんだよ。
時には全裸にもなって。
小梅はいろんなことを自己完結させるタイプのようで、あまり何かを頼ったりしない。
おかげで、平仮名も片仮名も自力で覚えちゃったわけだけど。
そんな小梅にアイータは『どうして全部脱いじゃうの～？』と言ったあと、決まって『おとうさんだって穿いてるでしょ～？』と言う。
パンツを穿いているか否かは、どうして俺が基準なんだ？
変な印象を植え付けるのはヤメたまえ。
ほら、何でもない時に『おとーさん、ぱんつはいてるね～』と言い出すようになった。
幼稚園のママたちに変態だと思われちゃう。
