小梅、幼稚園で父の日用にお父さんの似顔絵を描いたのを渡して以降、やたらと『おとーさん、おしごとしてくれてありがとー』と言う。
俺って、お父さんなんだなぁ。
とっても可愛いし、嬉しいは嬉しいのだが、そんなことを言われちゃうと、『今日も家族のために頑張るぞ!』ってワークマンのCMみたいになっちゃうじゃん。
っていうか、そういう思想で生きていなきゃダメみたいな風潮じゃん。
父ちゃんはただ図々しいバカ共と絡んで、悪口を言いながら定年を待ってるだけとか言える世の中の方がしあわせだと思うよ、うん。
たいした能力もないのに下手に定義付けるから精神がアレになるわけでしょ?
だけどさ、“使えない”とされてる人も、家に帰ったら“誰よりもいちばん”のお父さんなわけだよね。
『頑張るぞ!』と言う意気込みぐらい頑張ればいいのにね。
っていうか、『おとーさん、おしごとしてくれてありがとー』と言う小梅が可愛いから、『ギュッとさせて』と言うと『ギュッしなーい』って拒否られるんだよね。
小梅も“一応な感じ”を受け継いでるんでしょうかね?