あぁ、もうジイちゃんはいないんだな…。
なんて思いながら、ジイちゃんがいつもケータイをイジりながらヒマを持て余してた“第二休憩室”に行ってみたんだ。
すっかりこのデスクも空っ…
って、こんもりじゃんか。
引き出しの中には髭剃りやらマグカップやら爪切りやら裁縫道具やら帽子やら、その他いろいろ。
普通に明日来ますみたいな状態だよ、これ。
見送りの空気なんて一瞬で飛ぶね。
これはダメだろう。
会社にちっとも関係のないものばっかり大量にあって、どうすんの、これ?
まだ故郷には帰らないらしいし、籍もあるんだから、本人に処分させようぜ。
この街を離れる時に『高速バスの中で泣くかもしれん』じゃねぇよ、おい。