小梅を幼稚園に送っていくと、いつもウカレてる同級生の男のコが、やはりウカレて近づいてきた。
そして、俺に対して『おやじぃ~!』と。
『何だ、“おやじ”って、このぉ!』
『おやじぃ~!』
このやろう、“あんちゃん”だろうがよ。
『おやじぃ~!おやじぃ~!』
しつこい。
それはアレだな?
キミん家の親が普段、俺のことを“おやじ”と呼んでるということでOKだな?
まぁ、それは俺も本名を知らないくらいにアダ名で呼んでるからいいわ。
俺が“高見沢”と呼んでる母ちゃんの旦那さんって、どんな人だっけ?
という会話で、アイータが『桜井に似てるよね』って。
何だ、それ。
あとは坂崎待ちなだけで、ほぼ出来上がりじゃないか。
アイータはミスチルの方を言ったらしく、桜井違いだったようだけど、いずれにしても皆が皆、アダ名で呼んでるということだろう。
だとすれば、俺の“おやじ”は何のひねりもない。
もう少しちゃんとイジれや。