誕生日にはたまたま入場無料券をもらえたので、牧場に行ったわけさ。
40をとうに過ぎたおっさんがわざわざ誕生日に牧場に行くほどの家族サービスなのに、誰もサービスを受けたとは思えないのはスポットのせい。
もうちょっとやりようがあるだろと、いつも思う。
まぁ、それはいい。
問題はその帰りの道中だ。
もう一度言うが、父ちゃんは誕生日だ。
1/365しかない確率DAYだ。
アイータ、『何が食べたい?』と聞いてきたよ。
そのあと、何て言ったと思う?
『すき家?』って。
不満をあらわにする俺に畳みかけるように、『すき家好きでしょ?』って。
すき家は好きだ。
だけど、夜中に仕事を終えて帰る時の自分へのご褒美だと言ってるだろう。
一人、丼をかきこんではほくそ笑む男の園だと何度言えば。
この事実を一年後に言ったとするだろ?
そしたら、『おー、うっせ』で終わりだよ。
結婚して6度目の誕生日ということ。