ばあちゃんが小梅を連れて電車に乗ると張り切ってる。
小梅はバスや電車に乗るのが好きだと、また勝手に設定しているようだ。
そういえば小さい頃、親戚の家に俺だけ泊まる時に、そこン家の人に俺が好きな食い物としてあげていたモノがあったけど、アレは“好きなモノ”ではなく、家の食卓に並んだモノの中でそれぐらいしか食うモノがなかったというのが本当のところだ。
そんなことはさておき、ならば、ばあちゃんと小梅を駅まで送る。
煽ったせいで近距離なのに特急に乗る羽目になって高くついたとか、俺の知ったこっちゃない。
電車を見送ったあと、俺とアイータは買い物。
大型スーパーの屋上駐車場に昇る時、小さかった小梅が『よいちょ、よいちょ』との掛け声が可愛くてね。
小学生になった今でも『言ってくれないの?』と言って、半ば強引に言わせてるんだけど、小梅がいなくても『よいちょ、よいちょ』と出ちゃう父ちゃん。
アイータは『もう、いい加減やめてあげたら?』と言う。
あんなに可愛いのに、もうないの?
『「小さい頃、いちいち言わせやがった」とか言われるよ?』って。
う~ん、確かに自分だったら腹立つけどなぁ。