最期の時

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母親方の祖母の妹。

そんなに近くはないが、小さい頃よく行ってた父親方の家の隣に住んでたし、家にもよく来てたから、まぁ、俺は“おばさん”と呼んでた。

優しい口調で、そのおばさんから不快感を得たことはなかったなぁ。

 

そのおばさんが8月の末に亡くなったんだ。

 

やっぱり、最期の顔は見ておきたいから会いに行った。

小梅には人の生き死には早いうちから触れさせておきたくはあるけど、どうしようかと思ってね。

結局、小梅も行ったんだけど。

 

そしたら小梅、横になっているおばさんの前で手を合わせながら頭を下げ、『ゆっくりねむってください』と。

 

人の死の理解云々というよりは、どこで覚えたのか、人が死んだらこう言うんだと知っている感じ。

空気を読まずに騒ぎ出すことを想像してたし、芝居じみていたけど、成長してるんだわ。

おばさんの死と小梅の成長。

 

確実に時が流れているんだわ。