…続いた。
だけど、凄く怒られて、『ここにずっといろ!』と置き去りにされた。
行き場がないからプールサイドに座っていたら別の学年の授業が始まって、その担任が事情を聞いて『いいから学校に戻れ』と言ってくれた。
俺の通う小学校は敷地内にプールがなかったので、トボトボと道路を歩いて学校に戻った。
戻っていいんだかどうだかわからないまま。
教室の扉を開けると、何もなかったかのように、普通に次の授業が始まっていて、先生は戻った俺に声をかけるでもなく、ただそのまま席についた。
結果的にプールに落ちたこと以外は何も悪いことしていないのに。
悪いことしていないのに。
悪いことしていないのに。
それだけが頭をグルグル回る。
そんな思い出。
だから今回、俺は小梅を叱っていない。
言葉が足りないだけで、小梅の言ってることはいつもだいたい合ってるのだ。
だけど、小梅はこの連休、ばあちゃんから自宅謹慎を言い渡された。
そういえば、俺が一年生の時の担任も婆さん先生だった。