昨日、妖怪Padを手に入れて帰る道中、港の方に大漁旗をたくさん掲げた船が見えたんだ。
正月と祭りでしか見ないような光景に、名古屋育ちのアイータは『すごーい』なんて言ってる。
何を呑気なこと言ってやがる？
あれは進水式だぞ。
ってことは、餅やらお菓子やらを撒くってこった。
行くぞ、おい。
小さい頃はよく見たけど、この御時世に景気がいい。
スーパーの袋を持って参加したら、ありがたく袋いっぱいになったけど、アイータはカスカス。
地面を見てろと、あれほど。
『こんなの経験ないもん』と言う。
おい、田舎で育った者をナメんなよ。
落ちた餅は足で踏んで確保してでも拾うんだ。
先に取ろうと手を伸ばしたガイジンに『Why？』と言われてもお構いなしだ。
家に帰ると、そういうことなら誘えやな感じを出してきた親がさっそく餅を焼く。
アイータは地域性やら血筋やらをちょっと面白がってると思われ。
