東北記Ⅲ

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今回の旅の最大の目的地である気仙沼へ。

寝泊まりした高校は陸前階上という無人駅が最寄りだったが、鉄道は休止され、バス専用道に変わっていた。

だけど、ところどころに記憶通りのモノが存在する。

 

高校へ行ってみた。

事前に情報は得ていたが、自分の目で見ると、やはりひどい。

ここも工事だらけで、あの時歩いた道やおばちゃんがやっていた雑貨屋なんかは存在しない。

合宿中の息抜きに行っていた港もボロボロで、ただただ悲しい。

 

あの時、地元では花火大会があり、誰それが一緒に行っただの何だのと噂に聞いていたが、俺たちは男だけで一週間も寝泊まりし、そのうちの一日だけ、気仙沼港の祭りに行ったんだ。

 

そこでも花火が上がってさ。

『生きてて良かったぁ!』と叫んだ奴はもうこの世にはいないけど、柔道漬けの俺たちには確かに束の間の休息だったんだよ。

 

その気仙沼港へ行ってみた。

やはり、ここも工事だらけで、記憶していた風景とは程遠い。

 

29年前とは何もかもが違うんだな…。