隣の空き地の草刈りをしていた母親が、どうやら誰かがここで立ちションをしているようで、臭いと言う。
いや、そりゃ、あそこン家はDQNだったりするけどさ、何でもかんでもご近所さんを疑うもんじゃないよ。
だって、犯人は俺だもの。
アイータ、こっちに嫁に来てからというもの、一日一回はおじさんの立ちションを見るけど、どうしてそうなってしまうのか謎なんだそうだ。
謎なことはひとつもない。
歳を重ねたら、尿意をもよおしてから限界点に達するまでの時間が自分でも驚くほど短くて、そんなつもりがなく表に出ると、途端に漏れそうになるんだ。
『家ですればいいじゃん』はナンセンスだな。
だって、段差とか便所手前の安心感でやられるから。
だから、数cc程度なら結構頻繁に漏らしてる。
母親は死んだ親父はそんなことをしなかったのにと嘆いているが、俺から言わせればそんなことはない。
ほぼ一日一回は表でしてたのを二階の窓から目撃してる。
つまり、オジサンオールスターズ。