先日、ヘビに襲われた庭の桜の木にあるオナガの巣が朝から騒がしい。
見上げてみたら雛が数羽顔を出し、そのうちの一羽は巣から出て枝に止まっている。
巣立ちの時らしい。
親鳥が近付いて声を挙げ、『こうやって飛ぶんだ』とばかりに近くの木まで飛んで戻ってを繰り返す。
だけど、雛はおぼつかない足取りで数歩動いてまた止まり。
『頑張れ、頑張れ』と、さらに親鳥が鳴く。
気になって頻繁に見てみるが、状況は変わらず。
数時間後、最初の一羽が近くの別の木にいるのを見た。
そして、次の雛が巣から出て、また飛ぶタイミングを計ってる。
結局、五羽ぐらいいるみたい。
そんなにいるなら、やっぱりヘビに襲われた一羽は自然の摂理であり、ヘビには可哀相なことをしたとも思う。
一旦出かけて家に戻ると、何羽目かの雛がまた枝に止まっている。
もう日没だが、飛べそうにない。
巣にもまだいそうだ。
どうやって夜を越すんだろう?
どこの世界にも“出来損ない”や“落ちこぼれ”がいて、何かと赤ちゃんな我が子と重なる。
本当はヘビに襲われて逃げ切っただけでも立派な立派な一人前なのだと、改めて思う。
会社の連中にはそんなことは微塵も思わず、むしろ、何のために存在するのかすらわからないが。
とにかく、頑張れ。