生まれた時から一年ごとの写真を使って、この時はどうだったとかを家の人にインタビューして、それをまとめるとかいう授業を学校でやるらしい。
これはいい授業ですね。
というわけで、生まれてからの写真を夫婦で見まくるという作業を夜な夜な。
『可愛い写真が撮れたなぁ』という感触が常になかったけど、今、こうして見ると実に可愛いじゃないか。
あと、『この写真がいい』という好みは夫婦でまったく一致しないのな。
これ、あそこン家もここン家も、こうやって写真を選んでるんだろうね。
そして、みんな、自分ン家の子がいちばん可愛いんだ。
小梅のまわりにいるガキ共を見てもひとつも可愛くないけど、きっとそうなんだよ。
それは俺のまわりにいるクソみたいな連中の親もかつてはそうだったということなんだろうよ。
どこの家も我が子がいちばん可愛いと育てられたのに、タイムふろしきを被せたら、こんなふてぇ人間の完成。
さて、小梅の“この時はどうだった”だけど。
何か、今とあんまり変わらない。