消臭

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朝、部屋を閉めきって寝ていると、襖が開いてアイータが入ってきた。

夕方からの勤務で帰りが深夜になるため、みんなが起きてる時間には寝ているのだが、この“襖が開く”という瞬間は頻繁に訪れる。

 

だいたいは洗濯するはずのモノを持っていき忘れて取りに来たり、ケータイの充電器を取りに来たりで、寝ている間の物音とかに敏感で繊細なボクちゃんは目を覚ます。

毎度『一回で済ませろや』と思うけど、口には出さない。

優しいから。

 

今朝もやっぱり襖が開き、アイータが扇風機のスイッチを入れたんだ。

 

閉めきって暑くなってるから気を利かせてくれたのとはちょっと違うのはわかった。

『何で扇風機をつけた?』と聞いたけど、行動が終わると確認とかもなしにすぐに踵を返す子なので、返答はなく。

 

これが、首振りになっているし、ワサッと当たる程度の角度になってるし、気持ち悪い。

それが原因で起きて、もう一度聞いてみた。

 

『何で扇風機をつけた?』

『衣類消臭という機能がついてたから』

 

ボクの華麗で加齢なオイニーを消しにかかったということらしい。

 

そんなボクの奥さん、誕生日おめでとう。