小学三年生の時、生け花係の女子たちが花の水替えをやっていて、その臭いに男子たちがブーブー言ってたんだ。
後日、係決めの時に俺が代表して『生け花係はいらない』と言ってみたわけ。
そしたら、『誰かが花を持ってきたらどうするんですか?』という反論にブーブー言ってた男子たちまでもが乗っかって、手のひらを返されたんだ。
その時思ったよね。
何てふてえ連中だと。
こういうのは小学生ばかりでもないんだわ。
東日本大震災の直後、ある者は出勤の指示を受け、ある者は自宅待機の指示を受け。
出社したところで被害状況を確認するぐらいで、あとは大きな余震が続く中の終業待ち。
『こんなことをしてるぐらいなら家に帰ってやりたいことが多々ある』と誰もが言っていたので、代表して『そりゃ、自宅待機がいい』と言ってみたわけ。
実家がここら辺になく、被災意識の薄い管理職共はそれに反論。
さっきまで『帰りたい』と言っていた連中はだんまり。
その時はもう社会人だったので、『ふてえな、オマエら』と会議室で口に出したよね。
…続く。