世の中でいちばん効率の悪いギャンブルであるジャンボ宝くじだけど、やっぱり一発逆転を狙って年末ぐらいは買うわけです。
そして、こっそり当選番号をチェックしがちなアイータに釘を刺し、一緒に確認したのが正月明け。
『お、¥2000当たってるやんけ!』
¥2000では一発逆転も何もないけど、とにかく当たる気がしないし、当たった実績もないので浮かれる。
そして、近所の売り場に行き、換金。
アイータがいつまで経っても戻ってこない。
だいたいのことはいつまで経っても戻ってこない性質を持っているが、それにしても戻ってこない。
恥ずかしそうにやっと戻ってきた。
『何回確認しても当たってないと言われて…』
どうやら、当たりくじではなく、ハズレくじを持って売り場に行ったらしい。
当たりくじは別に分けるはずのモノなのに、どうしてこうなっちゃうのか、まったく意味不明。
家に帰って確認すると、くじ違いではなく、そもそも“当たった”と思っていたことが間違っていたらしい。
あの時、ちゃんとチェックしたはずなのに何でだ?という思いと、アイータがそこまでトボケているわけじゃなくて安心したのと、複雑な思いが相まって。