どんな人にも必ずルーツがあって、その時間旅行は興味深い。
それは、何も偉人の話じゃなくても、そこらの八百屋のおっさんとかでも面白いはずなんだ。
若い頃からそんなことを考えていたから、NHKの“ファミリーヒストリー”という番組は非常に面白く、毎週録画して視ていた。
その番組が最終回。
残念。
人間のルーツを探るなんて、とんでもない労力を費やすんだろうな。
自分に置き換えたって、つい二代前のじいさんの少年期とかわかるはずもなく。
親父が死んだ時に十代の顔写真が貼ってある職業手帳が出てきたけど、たったそれだけでもずいぶんな旅をした気になったもんな。
自分にとっては“親”でしかない人も“子供”をやっていた時があって、そのまた“親”がいて。
あたりまえだけど、俺は小梅の父親であり、それは100年経っても200年経っても変わらない事実なんだ。
その時を生きている俺の子孫はそんなこと知らないだろうけどね。