永遠の約束

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俺より一つ年下の彼は、当然、定年退職も俺より一年遅くなり。

今はこうしてバカたちの悪口を言い合うことで外に出せているけど、俺が定年したあとは一人で全部受け止めるということだ。

 

俺はそれが楽しみで、『一年間食らいたまえ、ガッハッハ』と常々言っていたんだ。

 

『そんなの、一人で一年も食らい続けるなんて耐えられないから毎日家に行くよ?』

『断る』

 

そんな話を毎日のようにしていた。

 

病気が発覚したのは年明け。

そこから薬物療法やら温泉療法やら、いろんなことをした。

髪の毛が抜け落ちても普段とそんなに変わらない彼が弱っていくのが目に見えてきたのが今年の7月。

 

受け止めなきゃいけない時が近付いているのは医者じゃない俺でもわかる。

『もしかしたら最後になるかも…』と思い、病院に会いに行ったのが4日前。

 

さらに弱々しくなっていた彼は喋るのもままならないが、『ごめんね…』を連呼する。

 

そして、今日の昼、永遠の眠りについた。

ただただ無念だったろうと思う。

 

家に帰った彼に会いに行ってきたが、一言も言葉が出ずに帰ってきた。