告別式に参列。
式場に飾られた生前の写真たち。
家族との写真はきつい。
ごく普通の家庭の、ごく普通の行事。
まだまだ続くはずだった思い出作り。
弔辞を聴いていると、あんなに一緒にいたのに俺の知らない彼がたくさんいる。
一方で、俺しか知らない彼もいる。
終業後に駐車場でいつまでも話し込んで帰らないというのが日課だった。
それは最後に会社に来た日も変わらず。
検査入院することになったからしばらく休むという以外は、いつも通りの時間。
この先、定年するまであんな風に話す奴はいないだろうな。
つまんねぇよ。
つまんねぇ。
俺がどれだけつまらなかったか、いつか聞けよ。