小梅が小さかった頃、ショッピングモールの屋上駐車場に昇る時、いつも『よいしょ、よいしょ』と言ってくれたんだ。
それが可愛くて、いつも言ってもらってた。
幼稚園に入ると、小梅も知恵がついてきて、『本当は言わなくても昇れるんでしょ?』と言うようになった。
そのたびに『言ってくれないと力が出ない』と主張してアクセルを緩め、言ってもらってた。
あれからずいぶんお兄ちゃんになったけど、あの可愛さが忘れられない俺は今でも言ってもらってる。
小梅からは仕方なしが伝わってくるけど。
今まで100%言ってもらってたけど、つい忘れて普通に昇っちゃったんだ。
『あ、昇っちゃった』と言うと、小梅は『昇れるんじゃん!』と言う。
これでこのコーナーも終わってしまうのですかね?